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ホメオパシーとは、18世紀末のドイツ人医師、ザームエル・ハーネマンにより発展させられた治療方法です。ホメオパシーのコンセプトは、病人に見られるある病気の症状は、健康体において同じ症状を表す物質をごく微量投与し自然治癒力を刺激することで治療できる、というものです。ホメオパシーはギリシャ語で「同じ種類」を意味する言葉ホメオと「苦痛、病」を意味するパソスから成っています。ハーネマンは体中にはエネルギーの流れのようなものがあり、その滞りにより生じた病気をこれらの少量の物質を導入することで癒し、体全体のバランスを整え健康を回復しようとしたのです。当時はいまだ科学的とはいえない治療法、たとえばヒルや水銀、鉛などを用いた治療法などが施されていました。当時の医学会には受け入れられませんでしたが、ハーネマンの方法はより自然な代替療法として人気を集めたのでした。現在のホメオパシーにはハーネマンが創始した方法に基づき、一回の治療に一種類のレメディー(ホメオパシー治療に用いる錠剤など)を用いる、クラシカル・ホメオパシーと、ハーネマンのオリジナルのホメオパシーが伴う規則などを緩和したプラクティカル・ホメオパシーがあります。そしてプラクテ
ィカルホメオパシーにはフランスやドイツを中心としたものと、イギリスを中心としたものがあります。
日本では今でもまだホメオパシーという言葉を聞いたことが無い人も少なくは無いと思われます。私がホメオパシーのことを始めて聞き知ったのは10年前、イギリスで菜の花の花粉に反応してひどい鼻炎の症状が出始めたときのことでした。特に私がイギリスに引っ越した頃は、菜の花は政府の助成金が出るとかで、イギリス中の田舎には一面の菜の花畑が広がっていました。あたり一面の菜の花畑の黄色は、隣接するジャガイモ畑の緑や初夏の明るいブルーの空に映えてとてもきれいでしたが、何しろ花粉の飛散が激しかったらしく、遠目に見てもくしゃみや咳が出る始末でした。そのことを知ったあるイギリス人の友人が、ホメオパシーの錠剤を勧めてくれたのでした。彼女によれば、症状に応じた「ホメオパシー」の錠剤が薬局や健康食品屋に売っている、非常に微量の成分で自然に直すし、医者が勧めるくらいだから安心して使える、私の主人もこれで花粉症を克服した、ということでした。早速最寄りの健康食品屋に行ってみると、症状ごとに色分けされた箱に入ったホメオパシーの錠剤がずらりと棚に並んでいました。その治療対象になる症状はまさに様々で、花粉症や偏頭痛、乾燥してもろくなった爪や脱毛、子供の夜鳴き
まで事細かな分類になっていました。錠剤は共通して白い砂糖粒のようで、店で見る限りでは非常に手ごろな値段でした。服用を始めてしばらくしてから気がつくと、確かにひどい鼻づまりやくしゃみは無くなっていました。ただ正直なところ、本当にそのホメオパシーの錠剤が効いたのだか、単に花粉の悲酸量が減ったか、または単に自然に症状が治まってきたのかはわかりませんでした。友人には「ホメオパシーは今時の薬みたいな即効性は無いからそんなものよ」と言われました。ただ、とにかくホメオパシーは効く、と思っている人は身の回りに少なからずいたことは確かです。
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